2019年のプレーバック第5弾!
今回はセリーグ3位の阪神です。
開幕まであとわずかなので、あまり掘り下げすぎずサクサクといきます!
※他チームの2019年成績はこちら(巨人、西武、横浜、ソフトバンク、楽天、広島、ロッテ、中日、日ハム、ヤクルト、オリックス)
では、参りましょう!!
チーム成績
リーグ3位 交流戦10位
試合 | 勝利 | 敗北 | 引分 | 勝率 |
143 | 69 | 68 | 6 | 0.504 |
2019年は首位争いをしていたのは6月後半までで、7月後半からは貯金を殖やすことができず、最後の最後で3位に浮上しCS出場となりました。
終わってみれば2位DeNAから4位広島まで1ゲーム差以内でしたね。
得点 | 失点 | 打率 | 本塁打 | 盗塁 | 防御率 |
538 | 566 | 0.251 | 94 | 100 | 3.46 |
6位 | 2位 | 4位 | 5位 | 1位 | 1位 |
阪神の特徴は投高打低。
得点力不足を鉄壁の投手陣がカバーし、守り抜く野球でしょう。
そして、調べてみるまで知りませんでしたが、盗塁数は断トツの1位でした。
近本選手の活躍も大きかったですが、チーム全体で走塁の意識が高まっているのでしょう。
主力野手の成績
2019年開幕オーダー
開幕スタメンは以下の通り
打順 | 位置 | 名前 | 年齢 | 年数 | 試合 | 打率 | HR | 打点 | 盗塁 | OPS |
1 | 遊 | 木浪 | 25 | 1 | 113 | 0.262 | 4 | 32 | 2 | 0.657 |
2 | 中 | 近本 | 25 | 1 | 142 | 0.271 | 9 | 42 | 36 | 0.689 |
3 | 右 | 糸井 | 38 | 16 | 103 | 0.314 | 5 | 42 | 9 | 0.819 |
4 | 三 | 大山 | 25 | 3 | 143 | 0.258 | 14 | 76 | 3 | 0.714 |
5 | 左 | 福留 | 42 | 16 | 104 | 0.256 | 10 | 47 | 0 | 0.740 |
6 | 一 | ナバーロ ▲ | 33 | 2 | 15 | 0.209 | 0 | 2 | 0 | 0.500 |
7 | 二 | 糸原 | 27 | 3 | 143 | 0.267 | 2 | 45 | 6 | 0.689 |
8 | 捕 | 梅野 | 28 | 6 | 129 | 0.266 | 9 | 59 | 14 | 0.718 |
9 | 投 | メッセンジャー ▲ | 38 | 10 |
※OPS=出塁率+長打率
※▲は2019年退団
昨年もっとも活躍したのは近本選手ですね!
2018年のドラフトではロッテ藤原、楽天辰巳の外れ外れ1位で入団。
当時「近本って誰?」
と思ってしまいました。
近本様、申し訳ありません。。
ルーキーながら盗塁王を獲得し、新人最多安打記録も更新しました。
新人王はヤクルトの村上選手に譲りましたが、新人王に値する活躍として新人特別賞を受賞しました。
2020年も2年目のジンクスに負けず、さらなる活躍を期待したいですね。
開幕4番を務めた大山選手ですが、チームトップのHR・打点を挙げたものの、他球団の4番と比較するとやはり物足りないでしょうか。
チームの期待も大きいことから、さらなる成長が望まれます。
広い甲子園では簡単にホームランは稼げないと思いますので、ぜひ100打点を超えるような活躍を期待したいですね!
その他の主な野手成績
その他の出場試合数が多かった選手を挙げてみます。
位置 | 名前 | 年齢 | 年数 | 試合 | 打率 | HR | 打点 | 盗塁 | OPS |
内 | マルテ | 28 | 1 | 105 | 0.284 | 12 | 49 | 0 | 0.825 |
外 | 高山 | 26 | 4 | 105 | 0.269 | 5 | 29 | 9 | 0.705 |
内 | 北條 | 25 | 7 | 82 | 0.247 | 5 | 20 | 2 | 0.712 |
内 | 植田 | 23 | 5 | 81 | 0.242 | 1 | 2 | 12 | 0.619 |
内 | 鳥谷 ▲ | 38 | 16 | 74 | 0.207 | 0 | 4 | 1 | 0.559 |
もっとも活躍したのはマルテ選手ですね。
開幕当初は2軍調整でしたが、4月下旬から出場機会を増やし、規定打席には届かなかったものの、OPSも0.825と新外国人としては及第点の活躍。
終盤は4番も務め、2年目の今季はさらなる活躍の可能性を感じさせます。
得点力アップには不可欠な選手となるのではないでしょうか。
主力投手の成績
先発
名前 | 年齢 | 年数 | 試合(先発) | 投球回 | 勝利 | 敗北 | 防御率 | 奪三振率 | K/BB | WHIP |
西 勇 | 29 | 11 | 26(25) | 172 1/3 | 10 | 8 | 2.92 | 5.85 | 3.11 | 1.13 |
青柳 | 26 | 4 | 25(24) | 145 1/3 | 9 | 9 | 3.14 | 6.28 | 2.38 | 1.30 |
高橋 遥 | 24 | 2 | 19(18) | 109 2/3 | 3 | 9 | 3.78 | 10.25 | 3.29 | 1.40 |
ガルシア | 30 | 2 | 21(17) | 103 2/3 | 6 | 8 | 4.69 | 6.86 | 1.98 | 1.57 |
岩田 | 36 | 14 | 14(13) | 77 2/3 | 3 | 4 | 4.52 | 4.98 | 2.05 | 1.43 |
メッセンジャー ▲ | 38 | 10 | 14(13) | 79 | 3 | 7 | 4.67 | 6.27 | 1.45 | 1.38 |
※K/BB=奪三振/与四球 投手の制球力を示す指標の一つ。2.0超でまずまず、3.5超でかなり優秀とされる
※WHIP=(与四球+被安打)/投球回 1イニングあたりに出したランナーの数値
※▲は2019年退団
移籍1年目の西勇選手でしたが、エースと言える活躍でした。
開幕投手のメッセンジャー選手が力を発揮できない中で、先発陣を支えました。
今季も安定感のあるピッチングを期待したいですね。
また、高橋遥選手は2年目ながらローテを務め、切れのある直球を武器に高い奪三振率を記録しました。
コンディション面がカギとなりますが(コンディション不良で開幕ローテから外れる)、制球力が上がると左のエースとして活躍できるのではないでしょうか。
救援
名前 | 年齢 | 年数 | 試合 | 投球回 | 勝利 | 敗北 | ホールド | HP | セーブ | 防御率 | 奪三振率 | K/BB | WHIP |
島本 | 26 | 9 | 63 | 59 1/3 | 4 | 0 | 11 | 15 | 1 | 1.67 | 9.10 | 4.29 | 0.94 |
ジョンソン ▲ | 28 | 1 | 58 | 58 2/3 | 2 | 3 | 40 | 42 | 0 | 1.38 | 13.96 | 7.00 | 0.80 |
守屋 | 26 | 5 | 57 | 54 | 2 | 2 | 7 | 9 | 0 | 3.00 | 8.83 | 3.12 | 1.15 |
藤川 | 39 | 19 | 56 | 56 | 4 | 1 | 23 | 27 | 16 | 1.77 | 13.34 | 2.59 | 1.09 |
ドリス ▲ | 31 | 4 | 56 | 55 1/3 | 5 | 4 | 10 | 15 | 19 | 2.11 | 8.13 | 4.55 | 0.85 |
能見 | 40 | 15 | 51 | 44 | 1 | 2 | 18 | 19 | 0 | 4.30 | 8.39 | 1.71 | 1.39 |
岩崎 | 28 | 6 | 48 | 52 2/3 | 3 | 0 | 26 | 29 | 0 | 1.01 | 9.73 | 3.41 | 0.76 |
阪神と言えばやはり鉄壁のリリーフ陣ですね。
島本選手は2018年1軍出場1試合から一気にチーム最多63試合出場と大車輪の活躍でした。
ただ心配なのは昨年10月に左肘の手術を受けております。
しかしながら、開幕が遅れたことで開幕一軍の可能性が出てきました。
無理は禁物ですが、今季の活躍も期待したい選手ですね。
その他のリリーフ陣を見てみると、ジョンソン、藤川、岩崎、ドリスといったどの選手も優秀なWHIPを記録しております。
これだけ高いWHIPですから、つまりランナーを出すのが困難ということです。
6イニング以降に継投でつなげられると、他球団は攻略するのが非常に困難な陣容でした。
ただ、2020年はジョンソン、ドリスの外国人2枚が退団となりましたので、最強救援陣を新たに構築する必要があります。
どのように整備してくるのか注目です。
2020年度新加入選手と2019年の退団選手
新加入選手
ドラフト指名選手
順位 | 氏名 | 経歴 | ポジション | 年齢 | 身長 | 体重 | 投打 |
ドラ1 | 西 純矢 | 創志学園高 | 投手 | 18 | 184 | 88 | 右右 |
ドラ2 | 井上 広大 | 履正社高 | 外野手 | 18 | 187 | 97 | 右右 |
ドラ3 | 及川 雅貴 | 横浜高 | 投手 | 18 | 183 | 74 | 左左 |
ドラ4 | 遠藤 成 | 東海大相模高 | 内野手 | 18 | 178 | 84 | 右左 |
ドラ5 | 藤田 健斗 | 中京学院中京高 | 捕手 | 18 | 173 | 73 | 右右 |
ドラ6 | 小川 一平 | 横須賀工高-東海大九州 | 投手 | 22 | 182 | 80 | 右右 |
育成1 | 小野寺 暖 | 京都翔英―大商大 | 外野手 | 21 | 183 | 82 | 右右 |
育成2 | 奥山 皓太 | 甲府西高ー静岡大 | 外野手 | 22 | 186 | 93 | 右右 |
2019年のドラフトでは甲子園のスターが1位~5位まで連続で指名されました。
即戦力よりも将来性を重視した戦略です。
ドラフト指名選手の中で即戦力として活躍が期待されているのが6位の小川選手でしょうか。
首脳陣の評価も高く、リリーフ陣の一角として期待されています。
新外国人、FAなどの新加入選手
氏名 | 前所属チーム | ポジション | 年齢 | 身長 | 体重 | 投打 |
エドワーズ | 3A コロンバス | 投手 | 32 | 196 | 108 | 右右 |
サンズ | 韓国 キウム | 外野手 | 33 | 193 | 102 | 右右 |
スアレス | ソフトバンク | 投手 | 29 | 188 | 95 | 右右 |
ガンケル | 3A ニューオリンズ | 投手 | 29 | 196 | 102 | 右右 |
ボーア | エンゼルス | 内野手 | 32 | 193 | 122 | 右左 |
中田 | ソフトバンク | 投手 | 38 | 181 | 85 | 右右 |
注目は新4番候補のボーア選手でしょうか。
体重はなんと今季の球界最重量の122㎏!
メジャー通算92HRのパワーヒッターですので、長打力不足の阪神打線にとって期待の存在と言えそうです。
退団選手
氏名 | ポジション | 年齢 | 動向 |
メッセンジャー | 投手 | 38 | 引退 |
鳥谷 | 内野手 | 38 | ロッテ |
高橋聡 | 投手 | 36 | 引退 |
岡本 | 投手 | 34 | 引退 |
歳内 | 投手 | 26 | BC香川 |
小宮山 | 捕手 | 33 | 引退 |
山崎 | 内野手 | 32 | 引退 |
森越 | 内野手 | 31 | 西武 |
横田 | 外野手 | 24 | 引退 |
ドリス | 投手 | 31 | MLB |
ジョンソン | 投手 | 28 | MLB |
ナバーロ | 内野手 | 33 | 自由契約 |
ソラーテ | 内野手 | 32 | MLBマイナー |
長らく投打の中心であった鳥谷選手・メッセンジャー選手がチームを去ることとなりました。
鳥谷は阪神のレジェンドと言っても過言ではないでしょう。
主なタイトル、表彰、記録は以下の通り
・最高出塁率1回
・ベストナイン6回
・ゴールデングラブ5回
・オールスターゲーム出場7回
・NPB歴代2位の公式戦1939試合連続出場
・NPB歴代4位の667試合連続フルイニング出場(遊撃手では1位)
・史上50人目の2000本安打達成
とにかく鳥谷はタフネス!
負担の大きいショートを守りながら、連続試合出場が歴代2位というのは本当に素晴らしいですね。
安定した守備で何度も阪神のピンチを救ってきました。
また、鳥谷の大きな特徴としては素晴らしい選球眼も挙げられます。
一般的に長距離砲の方が四球の数が多い傾向にありますが、中距離ヒッターでありながら3度もリーグ最多四球を記録しています。
ですので、必然的に高い出塁率を誇っていました。
阪神で現役を終えることを望んでいたファンも多かったかもしれませんが、本人の現役のこだわりもあり、2020年はロッテで新たな道を歩むこととなりました。
もう一度鳥谷の活躍する姿が見たいですね!
メッセンジャーは5年連続通算6度目の開幕投手を昨季務め、NPB在籍10年で通算98勝を挙げました。
198㎝の長身から繰り出される威力のあるストレート、落差のあるカーブ、フォークを武器に高い奪三振率を誇りました。
8年連続規定投球回も到達しており、チームにとってこれほど頼りになる外国人投手はいなかったのではないでしょうか。
素晴らしい選手が去ってしまうのはとても寂しいことですが、これまでの活躍はきっと阪神ファンも忘れないことでしょう。
お疲れさまでした、ランディー!(あえてファーストネームで(笑))
注目のレギュラー争い
正直どのポジションもし烈な争いがあるように思います。
近本、梅野、糸原の三選手あたりは有力な様にも思いますが。。
注目はやはりショートでしょうか。
2年目の木浪選手と8年目北條選手との同い年争いとなるのか、そこに俊足攻守の植田選手が入るのか。
大穴で高卒2年目の小幡選手が出てきたりすると面白いですが(さすがに、もうちょい先ですかね)。
また、2019年主に4番を務めた大山選手も安泰ではありません。
ボーアが一塁となると、マルテがサードに入る可能性があります。
このマルテはなかなか守備も軽快で、バッティングも2年目でさらなる飛躍の可能性があります。
大山もアピールを続けて、真の4番となれる活躍が期待されるところです。
外野陣ですが、糸井、福留の両ベテランは開幕でのスタメン出場が濃厚です。
しかしながら、糸井選手はケガが多く、福留選手は球界最年長。
一年間通して活躍するにはある程度休養もいれながらの出場となるのではないでしょうか。
場合によっては長期離脱の可能性もなくはありません。
そうなると高山選手、江越選手、島田選手などにチャンスが出てきそうです。
新外国人のサンズにも期待したいところですが、現状はまだ日本の野球に対応できていないようですね。
外野陣の争いにも注目です。
まとめ
2019年の阪神は
・鉄壁の投手陣が得点力のリーグ最下位の打線をカバーしてCS進出
・近年走塁への意識が高まり、盗塁数はリーグ唯一の100盗塁
・ルーキー近本が1年目から大活躍し、盗塁王、新人最多安打、新人特別賞を受賞
・マルテが規定打席に達しなかったものの、まずまずの成績を収める。2020年も期待!
・先発陣では移籍1年目の西勇が及第点の活躍。今季はエースとしてチームを引っ張る!
・島本がチーム最多の登板数。ジョンソン、岩崎、藤川、ドリスらと共に最強のリリーフ陣を形成
・一方で2020年はジョンソン、ドリスが抜けた為、リリーフ陣の整備が必須
・ドラフトでは高校生主体の指名。即戦力としては小川に可能性か
・新外国人のボーア次第で得点力不足解消がみえてくる
・レジェンド鳥谷の移籍、長年先発を支えたメッセンジャーが移籍
・多くのポジションでし烈なレギュラー争いが起こっている
以上2019年の阪神の総括および2020年の展望でした。
サクサクといくつもりがやはりたっぷり書いてしまいました(汗)。
さぁ残り7球団頑張ります!(おそらく開幕は過ぎるけど続けます!)
それでは、また!
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